Japanese
English
特集 STOP! 脊椎脊髄外科における放射線被曝
子どもの腰痛疾患診療におけるMRIのみでの骨評価
Bone Evaluation for Pediatric Patients with Low Back Pain Using MRI Only
木下 大
1
,
酒井 紀典
1
,
西良 浩一
1
Yutaka KINOSHITA
1
,
Toshinori SAKAI
1
,
Koichi SAIRYO
1
1徳島大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tokushima University
キーワード:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
磁気共鳴画像
,
magnetic resonance imaging
,
Bone-like image
Keyword:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
磁気共鳴画像
,
magnetic resonance imaging
,
Bone-like image
pp.597-602
発行日 2023年9月22日
Published Date 2023/9/22
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202148
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はじめに
現在の整形外科診療において,コンピュータ断層撮影(computed tomography:CT)は詳細な骨折線の描出が可能であり,多断面再構成像(multiplanar reconstruction:MPR)により三次元的評価が可能なことから,診断・手術計画などにおいて重要な役割を占めている.しかしながら,CTは多量の放射線被曝を避けられず,子どもの診療においては極力その機会を減らすべきである.
一方,磁気共鳴画像(magnetic resonance imaging:MRI)ではCTより詳細な軟部組織の評価や骨髄浮腫を検出することが可能であり,CTでも検出できない骨挫傷や初期の疲労骨折の診断には有用であるが,骨折部分の評価としてはCTのほうがより有用とされてきた.
近年,MRIを駆使してCTのような画像を得る“bone-like image”,“CT-like image”,“CT-like MRI”(本稿ではbone-like imageとして総称する)という画像描出方法が報告され,整形外科領域で応用され始めている.本稿では,bone-like imageを用いた子どもの腰痛疾患の診断について紹介する.
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