Japanese
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特集 アスリートの脊椎・脊髄障害—病態と早期復帰への工夫
成長期腰椎分離症の早期スポーツ復帰への道筋
Road to Early Sports Return in Adolescent Patients with Lumbar Spondylolysis
青木 保親
1,2
,
杉浦 史郎
3
,
大鳥 精司
4
,
高橋 和久
4
,
久保田 剛
1,2
,
西川 悟
3
Yasuchika AOKI
1,2
,
Shiro SUGIURA
3
,
Seiji OHTORI
4
,
Kazuhisa TAKAHASHI
4
,
Go KUBOTA
1,2
,
Satoru NISHIKAWA
3
1東千葉メディカルセンター整形外科
2千葉大学総合医科学
3西川整形外科
4千葉大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Eastern Chiba Medical Center
キーワード:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
スポーツ
,
sports
,
腰痛
,
low back pain
Keyword:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
スポーツ
,
sports
,
腰痛
,
low back pain
pp.225-232
発行日 2018年3月25日
Published Date 2018/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200820
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はじめに
腰椎分離症とは,腰椎関節突起間部の骨連続性が断たれた状態であり,日本人成人の約6%に認められる所見である.成人の腰椎分離症の多くは,若年期に発症した疲労骨折が何らかの理由で骨癒合が得られず偽関節化した状態であると考えられている.単純X線で明らかな分離症は偽関節の状態であることが多く,偽関節化した腰椎分離症は,保存治療により骨癒合することはない.
近年,MRIによる早期診断が可能となったことで,単純X線で検出困難な分離症(もしくは前分離状態)の診断が可能になった1,8).この状態で診断された分離症は疲労骨折の段階であるため,適切な治療を行えば骨癒合を期待することができる.
本稿では,主に急性期もしくは亜急性期の疲労骨折として診断された成長期腰椎分離症患者を対象として,スポーツ復帰を見据えた治療方法を解説する.
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