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特集 腰椎分離症—病態・診断・治療
腰椎分離症と脊柱矢状面アライメントの関連
Relationship between Lumbar Spondylolysis and Sagittal Spinopelvic Alignment
家里 典幸
1
,
山下 敏彦
1
Noriyuki IESATO
1
,
Toshihiko YAMASHITA
1
1札幌医科大学整形外科学講座
1Department of Orthopaedic Surgery, Sapporo Medical University School of Medicine
キーワード:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
脊椎矢状面アライメント
,
sagittal spinopelvic alignment
,
成長期
,
growth period
Keyword:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
脊椎矢状面アライメント
,
sagittal spinopelvic alignment
,
成長期
,
growth period
pp.29-34
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201565
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はじめに
近年,腰椎分離すべり症(以下,分離すべり症)と脊柱矢状面アライメントとの関連が報告されている.分離すべり症患者は健常人よりもpelvic incidence(PI)が大きく,分離すべりの重症度が大きくなるほどPIが大きくなることが報告され4,7,8),分離すべり症の発症,進行には脊柱矢状面アライメントが大きく関わっていると考えられている.分離すべり症は,小児期に腰椎分離症(以下,分離症)を発症し,分離部の骨癒合が得られず偽関節化し,脆弱な椎体骨端線に負荷がかかり損傷するために発症する3).このことから,すべりの前段階である分離症の発症,進行にも脊柱矢状面アライメントが関連しているのでは,と考えられる.しかし,これまでに分離症と脊柱矢状面アライメントとの関連についての報告はなく,本稿では当科関連施設の調査結果に文献的考察を加えて報告する.
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