Japanese
English
特集 小児の脊椎・脊髄疾患UP To Date
第5章 若年例の腰椎疾患
腰椎分離症
Lumbar Spondylolysis
酒井 紀典
1
Toshinori SAKAI
1
1徳島大学病院高度先進整形外科診療部
1Department of Orthopedics, Tokushima University Graduate School of Biomedical Sciences
キーワード:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
腰痛
,
low back pain
,
スポーツ障害
,
sports-related disorder
Keyword:
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
,
腰痛
,
low back pain
,
スポーツ障害
,
sports-related disorder
pp.936-943
発行日 2025年12月25日
Published Date 2025/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091444120380120936
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
腰椎分離症の定義は,狭義では“関節突起間部の骨性の連続性がない状態”であるが,近年では分離症の病態は疲労骨折の進行による偽関節であることが周知の事実として認識されている21).単純X線やCTで骨折線がはっきりしないが,MRIのみで骨髄浮腫がみられる発生直後の疲労骨折(いわゆる超初期)までを含めて分離症とされている10,15).
分離症のほとんどが発育期から若年者のスポーツ愛好家に発生するため,スポーツ障害の代表的疾患として挙げられる.過去の調査では,子どもの腰痛が2週間以上続いた場合,小・中学生では約40〜50%,高校生では約30%に腰椎分離症(分離すべり症を含む)がみられた7).
ひとたび分離症が偽関節として完成してしまうと,分離すべりに発展する(形態異常)のみでなく,分離部由来の腰下肢痛(炎症)を惹起し,生涯にわたっての悩みの種となり得る12).分離症が発育期に発生する病態であることを考えれば,発育期における正しい診断と適切な治療が重要であることはいうまでもない.
本稿では,実際の外来に腰椎分離症の患者が受診したと仮定し,①画像上の特徴,②経過観察時のポイント,③手術治療とタイミング,④保護者への説明なども含め,診療をどのように進めるかを資料を提示しながら具体的に解説する.

Copyright © 2025, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.

