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特集 腰椎分離症—病態・診断・治療
思春期腰椎分離症の分離部骨癒合促進を目的とした低出力超音波パルス治療
Low-intensity Pulsed Ultrasound Stimulation for Promoting Bone Union of Pediatric Lumbar Spondylolysis
有馬 秀幸
1
,
鈴木 義司
2
,
村田 英之
2
,
松山 幸弘
1
Hideyuki ARIMA
1
,
Yukihiro MATSUYAMA
2
,
Yoshiji SUZUKI
2
,
Hideyuki MURATA
1
1浜松医科大学整形外科
2菊川市立総合病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
低出力超音波パルス治療
,
low-intensity pulsed ultrasound stimulation
,
骨癒合
,
bone union
,
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
Keyword:
低出力超音波パルス治療
,
low-intensity pulsed ultrasound stimulation
,
骨癒合
,
bone union
,
腰椎分離症
,
lumbar spondylolysis
pp.69-73
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201573
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はじめに
成長期の腰椎分離症は,スポーツアスリートによく生じる腰椎の関節突起間部に発生する片側性もしくは両側性の疲労骨折である11,21).われわれの以前の調査では,スポーツ専門外来に受診した成長期の腰痛患者の約半数が腰椎分離症の急性期例であった2).腰椎分離は関節突起間部に生じた疲労骨折に続発する偽関節の状態のことである.疲労骨折であるので,適切な治療を行わなければ癒合不全となる可能性も十分にある.その一方で,疲労骨折の状態を早期診断し,早期治療介入を行うことで良好な治療結果も期待できる.しかし,腰椎分離症の急性期例であっても,分離stage,高位,対側椎弓の状態によっては,骨癒合が難しい例もある.本稿では,成長期腰椎分離症の急性期例に対する分離部骨癒合促進の取り組みの中で低出力超音波パルス治療を併用した保存治療について,われわれが行ってきた腰椎分離症progressive stageの治療結果を含めて報告する.
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