Japanese
English
特集 脊椎脊髄手術における内視鏡・外視鏡・顕微鏡の利点・欠点
頭蓋頸椎移行部病変に対する内視鏡下経鼻的アプローチ
Endoscopic Transnasal Approach for the Craniovertebral Junction
辛 正廣
1
Masahiro SHIN
1
1帝京大学医学部附属病院脳神経外科
1Department of Neurosurgery, University of Teikyo Hospital
キーワード:
頭蓋頸椎移行部
,
craniovertebral junction
,
内視鏡下経鼻的アプローチ
,
endoscopic transnasal approach
,
頭蓋底腫瘍
,
skull base tumor
Keyword:
頭蓋頸椎移行部
,
craniovertebral junction
,
内視鏡下経鼻的アプローチ
,
endoscopic transnasal approach
,
頭蓋底腫瘍
,
skull base tumor
pp.235-241
発行日 2023年6月19日
Published Date 2023/6/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202063
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
1990年代後半に下垂体腫瘍に対するアプローチとして開発された経鼻内視鏡下での頭蓋底手術は,2000年代になり鞍上部病変へと応用されるようになり,近年では錐体斜台部など,さまざまな部位へとその適応を広げている.こうした脳神経外科領域における内視鏡技術の目覚ましい進歩は,従来到達が困難とされていた,頭蓋頸椎移行部の病変に対しても適応を広げており,現在では到達が可能となっている.神経内視鏡を用いて経鼻的に頭蓋頸椎移行部に至るためには,従来の脳神経外科的な知識に加え,副鼻腔の形態や機能,その他,鼻腔内器官の解剖など,耳鼻咽喉科的な知識の習得が必須であり,それと同時に内視鏡下での内視鏡,吸引管,バイポーラやドリルなどの手術器具の術野における位置関係を理解するなど,手術操作にも慣れ親しんでおく必要がある.ここでは,当院における神経内視鏡手術の経験より,頭蓋頸椎移行に対する経鼻的神経内視鏡的アプローチについて,手術に必要な解剖学的知識から,手術器具,実際の術野のセッティング,実際の手術手技について解説する.
Copyright © 2023, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.