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特集 脊椎脊髄手術における内視鏡・外視鏡・顕微鏡の利点・欠点
内視鏡手術:頸椎後方除圧—頸椎疾患に対する脊椎内視鏡下後方除圧術の臨床成績からの利点・欠点
Efficacy of Posterior Endoscopic Spinal Surgery for Cervical Disorders
南出 晃人
1,2
Akihito MINAMIDE
1,2
1獨協医科大学日光医療センター整形外科・脊椎センター
2和歌山県立医科大学整形外科学講座
1Spine Center, Department of Orthopaedic Surgery, Dokkyo Medical University Nikko Medical Center
キーワード:
頸椎椎弓形成術
,
cervical laminoplasty
,
頸椎椎間孔拡大術
,
cervical foraminotomy
,
脊椎内視鏡下手術
,
endoscopic spinal surgery
Keyword:
頸椎椎弓形成術
,
cervical laminoplasty
,
頸椎椎間孔拡大術
,
cervical foraminotomy
,
脊椎内視鏡下手術
,
endoscopic spinal surgery
pp.243-252
発行日 2023年6月19日
Published Date 2023/6/19
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202064
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はじめに
頸椎疾患に対する後方からの手術成績は,長期予後とともに安定している一方で1,8,19),周囲の筋組織などの軟部組織損傷,筋,靭帯付着部などの問題による後頸部痛,肩凝りなどの頸部軸性疼痛,頸椎可動域制限,術後後弯などが報告されている3,4,10).そこで,できるだけ後方の軟部組織,靭帯付着部などを温存する手術方法が数多く考案され20,21,23),脊椎内視鏡下手術もその1つである11,14).脊椎内視鏡下手術は,顕微鏡下手術の安全性と内視鏡独特の視野と経皮進入による低侵襲を併せもった術式である.その特徴は,手術視点が脊柱管内にあり,斜視鏡からの視野特性により末広がりの視野の獲得が可能となり,神経組織の圧迫に関与しない筋,靭帯,椎間関節などの組織をできる限り温存することができる点である.これらの点から頸椎への応用は,できるだけ棘突起列,棘上・棘間靭帯などの支持組織を含む後方の軟部組織を温存することが可能であり,頸部愁訴(軸性疼痛),頸椎可動域制限,頸椎アライメントへの影響の少ない術式といえる12).本稿では,頸椎疾患に対する脊椎内視鏡下後方除圧術の適応を明らかにし,その臨床成績を検討する.
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