Japanese
English
特集 仙腸関節痛の病態と治療
成人脊柱変形における仙腸関節の影響
Effects of Sacroiliac Joints on Adult Spinal Deformity
大場 哲郎
1
,
大場 悠己
1
,
波呂 浩孝
1
Tetsuro OHBA
1
,
Hiroki OHBA
1
,
Hirotaka HARO
1
1山梨大学整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, University of Yamanashi
キーワード:
成人脊柱変形
,
adult spinal deformity
,
腸骨スクリュー
,
iliac screw
,
仙腸関節
,
sacroiliac joints
Keyword:
成人脊柱変形
,
adult spinal deformity
,
腸骨スクリュー
,
iliac screw
,
仙腸関節
,
sacroiliac joints
pp.43-45
発行日 2022年4月28日
Published Date 2022/4/28
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201786
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
成人脊柱変形に対する脊柱矯正固定術では,固定下端に腸骨スクリューやsacral alar-iliac(SAI)スクリューなどの骨盤アンカーが用いられることが少なくない.この場合は,仙腸関節まで矯正固定の範囲に含まれることになるが,そのことが術後の脊柱骨盤パラメータやアウトカムにどのような影響を与えるか,まだ不明な点が多い.
Pelvic incidence(PI)は患者固有の値であるため,成人脊柱変形に対する矯正固定術の矯正目標を決めるキーパラメータとされてきた.しかし近年,加齢や手術に伴いPIが変化することが報告されている.PIの変化は,理想とする手術による脊柱骨盤の矯正指標に影響する可能性がある.そこでわれわれは,腸骨スクリューを固定下端として矯正した成人脊柱変形(adult spinal deformity:ASD)患者の,術前後のPIおよび骨盤形態や仙腸関節の変化に着目して検討してきたので本稿で紹介する.
Copyright © 2022, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.