Japanese
English
特集 腰椎分離症—病態・診断・治療
小児アスリートのための腰椎分離症の保存療法
Conservative Treatment of Lumbar Spondylolysis for the Pediatric Athlete
杉浦 史郎
1,2
,
青木 保親
3,4
,
志賀 哲夫
1
,
岡本 弦
1
,
大鳥 精司
5
,
西川 悟
1
Shiro SUGIURA
1,2
,
Yasuchika AOKI
3,4
,
Tetsuo SHIGA
1
,
Yuzuru OKAMOTO
1
,
Seiji OHTORI
5
,
Satoru NISHIKAWA
1
1西川整形外科
2千葉大学大学院医学研究院環境生命医学
3千葉大学大学院医学研究院総合医科学
4東千葉メディカルセンター整形外科
5千葉大学大学院医学研究院整形外科
1Nishikawa Orthopaedic Clinic
キーワード:
腰椎分離症
,
spondylolysis
,
保存療法
,
consevertive treatment
,
小児アスリート
,
pediatric athlete
Keyword:
腰椎分離症
,
spondylolysis
,
保存療法
,
consevertive treatment
,
小児アスリート
,
pediatric athlete
pp.51-55
発行日 2021年1月25日
Published Date 2021/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201568
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
発育期腰椎分離症はスポーツ腰部障害の中でも代表的な疾患である4,5).発育期腰椎分離症の病態は,スポーツなどにより繰り返される腰椎への伸展や回旋ストレスを原因とする関節突起間部の疲労骨折である9).発育期腰椎分離症の最大の治療目標は関節突起間部の骨癒合であり,治療法はスポーツの完全中止と装具による保存療法が主流である2,9).
発育期を区分すると新生児期,幼児期,学童期(小学校在学期間),思春期(中学から青年になるまで)に分けられる.発育期腰椎分離症患者の多くは思春期であるが,学童期でも約10〜20%が発生していると報告されている6,14).また,好発高位や解剖学的破格などの学童期の腰椎分離症に特有の所見も報告されており,これらを考慮して治療方針を決定する必要があると考える15).
今回,小児アスリートの中でも学童期の腰椎分離症の保存療法に焦点を絞り紹介させていただく.
Copyright © 2021, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.