Japanese
English
特集 側方進入腰椎椎体間固定術(LLIF)—手術手技,成績,合併症
LLIFの手術手技—OLIF
Surgical Procedure of Oblique Lateral Interbody Fusion
藤林 俊介
1
Shunsuke FUJIBAYASHI
1
1京都大学大学院医学研究科運動器機能再建外科学講座整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Graduate School of Medicine, Kyoto University
キーワード:
腰椎側方固定術
,
LLIF
,
低侵襲
,
minimally invasive
,
手術手技
,
surgical procedure
Keyword:
腰椎側方固定術
,
LLIF
,
低侵襲
,
minimally invasive
,
手術手技
,
surgical procedure
pp.885-891
発行日 2017年10月25日
Published Date 2017/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200718
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はじめに
低侵襲な腰椎側方固定術(lateral lumbar interbody fusion:LLIF)は,後方からの従来法(posterior lumbar interbody fusion〔PLIF〕やtransforaminal lumbar interbody fusion〔TLIF〕)に代わる術式である.LLIFの適応疾患は,間接的除圧の効果やアプローチの可否などいまだ不明な点もあるが,多くはPLIFやTLIFを行っていた腰椎固定術の適応疾患と考えてよい.一般的には安静時の下肢痛,下肢の麻痺,膀胱直腸障害を認める場合,脱出タイプの椎間板ヘルニアの合併,骨性の脊柱管狭窄,不安定性のない脊柱管狭窄など間接的な神経除圧効果の期待できない場合にはLLIFの適応はないと考えられている5).椎間板高位はL5/Sを除く腰椎レベルが適応とされている.LLIFには経大腰筋的に椎間板にアプローチするextreme lateral interbody fusion(XLIF)と大腰筋前縁から椎間板にアプローチするoblique lateral interbody fusion(OLIF)1)がある.いずれの術式にも腰椎側方進入に伴うさまざまな合併症のリスクがあるが,各々の特徴がある2).われわれは,大腰筋に対してより低侵襲で直視下に後腹膜腔を観察できるため,安全性が高いと考えられるOLIFを行っている.本稿では,OLIFの術式を紹介するとともに合併症を回避するポイントを紹介する.
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