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特集 高齢者の脊柱変形Up to Date
第2章 治療
脊柱変形を伴った腰部脊柱管狭窄症に対する手術成績
Surgical Treatment for Lumbar Spinal Canal Stenosis with Spinal Deformity
飯田 尚裕
1
,
大山 安正
2
Takahiro IIDA
1
,
Yasumasa OYAMA
2
1獨協医科大学越谷病院整形外科
2流山中央病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Dokkyo Medical University Koshigaya Hospital
キーワード:
腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)
,
脊柱変形(spinal deformity)
,
手術治療(surgical treatment)
Keyword:
腰部脊柱管狭窄症(lumbar spinal canal stenosis)
,
脊柱変形(spinal deformity)
,
手術治療(surgical treatment)
pp.459-467
発行日 2017年4月25日
Published Date 2017/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200615
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はじめに
高齢化社会の中で,65〜80歳の高齢者脊柱変形に対する多椎間手術が増加している9,11,43).その背景には,若年者に対する脊柱変形矯正手術の成績が良好であること,高齢者脊柱変形に対する非手術的治療が有効性に乏しいこと30),そして高齢者脊柱変形に対する手術が患者立脚型評価で機能障害も満足度もともに成績良好と報告されていることがある38).しかし,腰部脊柱管狭窄症に脊柱変形を伴うとその病態は複雑になり,全身合併症をもつ高齢患者が増加していることとあいまって,その治療方針決定は容易ではない5,8,10).近年さまざまな研究が行われているが,適切な治療法への道のりはまだ始まったばかりであり,専門家集団の中でもコンセンサスは得られていない13).本稿では,脊柱変形を伴った腰部脊柱管狭窄症に対する手術治療について,矯正をしない狭窄症としての治療はどの程度の変形を伴っていても大丈夫なのか,過去の文献を取り上げつつ検討する.
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