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特集 感覚統合理論・療法の今を考える—効果的な実践のために何が必要か
感覚統合の実践的学びを考える
Considering practice-based learning of Sensory Integration
松島 佳苗
1
Kanae Matsushima
1
1関西医科大学
pp.483-486
発行日 2024年6月15日
Published Date 2024/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203795
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Key Questions
Q1:感覚統合を学ぶ現在の社会的背景とは?
Q2:日本と米国の認定制度の違いとは?
Q3:実践を通して感覚統合療法を学ぶことの意義とは?
感覚統合理論を用いた治療的介入には,アートとサイエンスの側面があるといわれているが,その両面を極めていくことは決して簡単なことではない.しかし,この2つの側面が両立しなければ,感覚統合理論に基づく治療(以下,感覚統合療法)を提供しているとはいえず,期待される治療効果を示すこともできないだろう.
感覚統合療法は,子どもの挑戦を誘う魅力的な遊具環境を用いることから,どこか特別で華やかな印象を与え,その印象だけが先行してしまいやすい.また,感覚統合療法における熟達者のかかわりもどこか特別感があり,その特別感が多くの非熟達者を魅了し,その技を習得したいと思わせる一面がある.しかし,半ば無意識的に治療効果を引き出すかかわりができるためには,子どもと向き合い,試行と思考を繰り返し,経験を積み重ねる過程が不可欠であり,その過程こそが重要となる.では,効果的な支援を提供するため,われわれはどのような経験の積み重ね方をするべきなのだろうか.本稿では,感覚統合療法を学ぶ背景を整理し,実践的学びについて考えてみたい.
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