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編集後記
中村 春基
pp.1118
発行日 2022年9月15日
Published Date 2022/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203147
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障害福祉領域のOTの歴史をひもとけば,「共同作業所」の設置基準の中にOTの職名が記載されたが,実態が伴わず,早々に「望む」規定になり,現在に至っていることが挙げられる.「たられば」の話ではあるが,あのとき,OTが作業所に多く勤務していたら,今の“通所型サービスA,B”もいくらか変わった展開であっただろうし,就労移行支援,就労定着支援事業も医学的な観点から評価が進んだものと考える.そのような中での,「成人期・壮年期・老年期の障害福祉領域における作業療法の活用」の企画の主眼は,“目覚めよOT”である.
福祉の領域は「障害者総合支援法」等で,さまざまなサービスが行われているが,OTの関与は少ない.しかしながら,リアルな生活課題に対する鈴木一広氏らの取り組みは作業療法そのものである.ぜひ,障害福祉領域の作業療法としてだけで捉えるのではなく,「利用者に必要なことは何か?」,「何をすべきか?」という観点でお読みいただければ幸いである.
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