増刊号 こんなときどうする? 運動器の作業療法ナビ
第3章 運動器の作業療法実践
8 手部外傷
堀江 翔
1
,
小林 亜里沙
1
,
西村 誠次
2
,
多田 薫
2
,
麦井 直樹
1
,
八幡 徹太郎
2
Sho Horie
1
,
Arisa Kobayashi
1
,
Seiji Nishimura
2
,
Kaoru Tada
2
,
Naoki Mugii
1
,
Tetsutaro Yahata
2
1金沢大学附属病院
2金沢大学
pp.811-816
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203064
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
手・手指には,骨,関節,筋,腱,神経,血管といった,運動器にかかわる組織が緻密に存在し,精密な運動を可能としている.そのため,軽度の外傷でも予想以上に,関節拘縮や腱の癒着等,大きな障害が残存することも少なくなく,早期からのハンドセラピィ(以下,セラピィ)が重要である1).
本稿では手部外傷の種類とその特徴,注意すべき状態とその対策,セラピィ介入時のポイントを概説し,具体的な症例を紹介する.どのような外傷でも適切なセラピィの実施は医師との連携が必須であり,患者個々に合わせた訓練内容を,綿密に連絡をとりながら立案していくことが求められる.
Copyright © 2022, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.