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特集 回復期リハビリテーションはこれでいいのか?
回復期リハビリテーション病棟における作業療法の動向
Trends in occupational therapy in convalescent rehabilitation wards
近藤 国嗣
1
Kunitsugu Kondo
1
1東京湾岸リハビリテーション病院
pp.1114-1123
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202693
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Key Questions
Q1:回復期リハビリテーション病棟の診療報酬はどのようになっているのか?
Q2:回復期リハビリテーション病棟の現状は?
Q3:回復期リハビリテーション病棟での作業療法の課題は?
はじめに
2000年度(平成12年度)に回復期リハビリテーション(以下,回復期リハ)医療の中核として,回復期リハ病棟が制度化された.厚生労働省の通知にて,本病棟は“脳血管疾患又は大腿骨頸部骨折等の患者に対して,ADL(日常生活活動:activities of daily living)の向上による寝たきりの防止と家庭復帰を目的としたリハビリテーションを集中的に行うための病棟であり,回復期リハビリテーションを要する状態の患者が常時8割以上入院している病棟”とされている.脳卒中や脊髄損傷,多発神経炎等の神経疾患や骨折等の骨関節疾患,切断,さらには種々の急性期疾患に伴う廃用症候群により,心身機能そしてADLに障害のある患者に対し,医師および看護師ならびにリハビリテーション(以下,リハ)専門職種等がチームで協同し,病棟単位で心身機能やADLを改善して社会(在宅)復帰を図る非常にユニークな医療制度である.回復期リハ病棟の制度化により,回復期リハ医療は普遍化し,急速な高齢化と療法士数の増加と合わさって,現在全国で約9万床が稼動している1).本稿では,回復期リハ病棟の動向について作業療法を中心に述べる.
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