特集 回復期リハビリテーションはこれでいいのか?
扉
木村 奈保美
1
,
香山 明美
2
,
山本 伸一
3
1神立病院
2東北文化学園大学
3山梨リハビリテーション病院
pp.1113
発行日 2021年9月15日
Published Date 2021/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202692
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特集にあたって
昨今の回復期リハビリテーションでは,業務の効率化・合理化も含め,よりスピード感のあるリハビリテーション・ケアが求められている.特に診療報酬改定での実績指数の導入以降,短期間でのADL向上と,それに伴うFIMの改善率等については,臨床現場で働く多くのOTが意識せざるを得ない状況にあるだろう.一方では,急速な高齢化の進行により,地域においては,医療や介護が必要な状態となっても,住み慣れた場所で人生の最期を迎えることができる環境の構築も求められている.医療と地域をつなぐ「回復期」という重要な時期に,私たちOTは,誰にとって,どのような回復を考えなければならないのか.そして私たちがやるべきことは何か?
本特集では,機能面を見据えた活動参加のあり方や復職支援,外出練習,また集団活動の効果や多職種連携等,回復期作業療法の可能性の幅をご教示いただいた.さまざまな実践を皆さまと共有しながら,「OTだからこそできる支援」の意義をあらためて再確認していきたい.そして目の前の対象者のために,まずは自分たちが動いていく,本特集がそのような行動の原動力となれば幸いである.
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