Japanese
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特集 医療改革時代におけるリハビリテーション
回復期リハビリテーション病棟
Subacute rehabilitation unit
近藤 克則
1
Katsunori Kondo
1
1日本福祉大学社会福祉学部
1Nihon Fukusi University
キーワード:
回復期リハビリテーション病棟
,
アウトカム
,
治療効果
Keyword:
回復期リハビリテーション病棟
,
アウトカム
,
治療効果
pp.305-311
発行日 2004年4月10日
Published Date 2004/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100556
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はじめに
リハビリテーションに関連の深い近年の医療提供体制の改革と言えば,回復期リハビリテーション病棟の導入がある.2000年4月の診療報酬改定で誕生して以来,わずか3年あまり後の2003年8月には336病院,401病棟,17,912床が整備され,さらに増える勢いである1).
回復期リハビリテーション病棟には,専従医師・理学療法士(PT)・作業療法士(OT)配置,チーム医療や病棟内訓練などの促進策が導入された.当事者からは,回復期リハビリテーション病棟への移行前に比べ,ADL(activities of daily living)改善度などでみた治療成績が改善したと報告されている2,4).一方で,これを疑問視する声もある.例えば,回復期リハビリテーション病棟で治療成績が良いようにみえるのは,効果の大きい層が選択されて入院している影響を受けており,その一方で回復期リハビリテーション病棟対象外の患者においてはリハビリテーションが後退している可能性を指摘する声がある5,6).
本稿では,第1に,第4次医療法改定に伴う病床再編における回復期リハビリテーション病棟の位置づけと概要を確認する.第2に,回復期リハビリテーション病棟と他の病棟との間で,リハビリテーションによるアウトカムにどのような差がみられるのか検討した結果を紹介する.第3に,それを踏まえて回復期リハビリテーション病棟の課題を考察したい.
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