Japanese
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特集 診療報酬・介護保険同時改定
回復期リハビリテーション病棟の立場から
Medical fees, long-term care insurance simultaneous revision. From the stand point of Kaifukuki(convalescent)rehabilitation ward.
近藤 国嗣
1
Kunitsugu Kondo
1
1東京湾岸リハビリテーション病院
1Tokyo Bay Rehabilitation Hospital
キーワード:
回復期リハビリテーション病棟
,
診療報酬
Keyword:
回復期リハビリテーション病棟
,
診療報酬
pp.911-919
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110266
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はじめに
2000年度に回復期リハビリテーションの専門的医療の担い手として,回復期リハビリテーション病棟が保険点数上制度化された.本病棟は,脳卒中や脊髄損傷などの神経筋疾患や骨関節疾患,さらには種々の急性期疾患に伴う廃用症候群により身体,認知機能や日常生活動作(activities of daily living;ADL)に障害を持った患者に対し,リハビリテーションスタッフがチームで協働し,病棟単位で機能や生活能力を改善して社会復帰を図る,世界的にみても非常にユニークな医療制度である.制度化後,回復期リハビリテーション病棟は急増し,2013年7月31日時点で1,503病棟,6万6,492床に達している(図1)1).結果,回復期リハビリテーション医療の受け皿は大きく改善された.一方で,この12年間に本邦の高齢化も急速に進んだため,回復期リハビリテーション対象患者は「病態は安定したがリハビリテーション医療が必要な患者」から「病態はまだ安定しないがリハビリテーション医療が中心となった患者」へと重度化,重症化が進んできた.しかし,回復期リハビリテーション病棟の看護体制は制度化当初より15対1であり,重症患者を多く受け入れている病棟では対応が困難となってきた.さらに,理学療法士,作業療法士が専従化されるなかで言語聴覚士の専従化,社会福祉士の制度化に至っていなかった.このようななかで,2012年度診療報酬改定は行われ,今回は3年に1度行われる介護報酬改定との同時改定であった.
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