Japanese
English
症例報告
屋外散歩を契機に故郷への帰省を達成した慢性閉塞性肺疾患症例—訪問作業療法におけるかかわり
A case of chronic obstructive pulmonary disease in which taking walks led to the patient being able to return to their hometown: Practice in visiting occupational therapy
増尾 明
1,2,3
Akira Masuo
1,2,3
1名古屋医健スポーツ専門学校
2名古屋工業大学大学院工学研究科情報工学専攻博士課程
3名古屋工業大学情報科学フロンティア研究院
キーワード:
慢性閉塞性肺疾患
,
訪問作業療法
,
外出
Keyword:
慢性閉塞性肺疾患
,
訪問作業療法
,
外出
pp.511-515
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202519
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Abstract:労作時の呼吸症状の増強を避けるため,身体活動量を制限し自宅内を主とする生活を送っていた慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に対して,患者の希望である不活動な生活習慣の改善に取り組んだ.その結果,定期的な運動習慣を獲得することができ,さらに公園の散歩を契機に当初はあきらめていた故郷への帰省を達成するに至った.作業療法評価に基づき,呼吸困難感の軽減を考慮した運動療法および屋外散歩の機会を提供し成功体験を重ねたことで,患者の外出に対する不安感が軽減し,最終的に帰省という目標の実現につながったと推察される.訪問リハにおいては,対象者の機能の維持,向上のためのアプローチのみに終始するのではなく,「作業に根ざした実践」に焦点を当てたかかわりによって,活動・参加上での行動変容を支援していく視点が重要である.
Copyright © 2021, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.