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増大特集 リハビリテーション医学2007―最近10年の動向とエビデンス
リハビリテーション・アプローチ
呼吸器疾患―慢性閉塞性肺疾患を中心に
Respiratory diseases: chronic obstructive pulmonay disease(COPD).
上月 正博
1
Masahiro Kozuki
1
1東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野(東北大学病院リハビリテーション部)
1Department of Internal Medicine and Rehabilitation Science, Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
慢性閉塞性肺疾患
,
ガイドライン
,
内部障害
Keyword:
慢性閉塞性肺疾患
,
ガイドライン
,
内部障害
pp.1105-1114
発行日 2007年10月10日
Published Date 2007/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101073
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はじめに
慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)のリハビリテーション,最近の10年は,Celli1)の言葉を借りれば,「根拠のない虚無主義(unjustified nihilism)からエビデンスに基づいた楽天主義(evidence-based optimism)へ」と大きく転換した画期的な10年であったと言える.すなわち,COPDのリハビリテーションに関するエビデンスが集積し,リハビリテーションはCOPDに対する有効な治療として高く評価されることとなり,COPDに対する非薬物療法の最初に行うべきものとして位置づけられている2).さらに, 2006年4月から呼吸リハビリテーションが保険適用となり,その普及に弾みがついた.
呼吸リハビリテーションは,運動療法を中心に呼吸理学療法,栄養指導,患者教育(とくに禁煙指導),薬物療法(酸素療法を含む),社会活動支援などを包括的に行うものである.本稿では,この10年のCOPDのリハビリテーションに関するエビデンスならびに論点に関し概説する.
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