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特集 刑務所から地域で支える更生保護へ—いま作業療法士に求められていること
—実践レポート1—熊本刑務所の高齢受刑者に対する作業療法士の取り組み
Occupational therapist's efforts elderly prisoners in Kumamoto Prison
野尻 明子
1,2
,
濱砂 美幸
1,3
Akiko Nojiri
1,2
,
Miyuki Hamasuna
1,3
1一般社団法人熊本県作業療法士会 刑務所支援チーム
2清藤クリニック
3くまもと青明病院
pp.133-137
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202399
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Key Questions
Q1:熊本県作業療法士会の刑務所支援チームとは?
Q2:高齢受刑者に対するOTの取り組みとは?
Q3:刑務所職員との連携体制の構築とは?
はじめに
刑務所における受刑者の高齢化の問題は,マスメディアでも取り上げられ一般的に知られるところとなっている.特に処遇区分がLB(執行すべき刑期が10年以上であり,かつ犯罪傾向が進んでいる者)の者を収監する施設にとっては大きな課題である.
熊本県作業療法士会(以下,県士会)は,2018年(平成30年)にLB施設である熊本刑務所より高齢受刑者のための身体機能維持や認知症予防のための取り組みを依頼され,「刑務所支援チーム」(以下,支援チーム)を結成し,現在まで「健康運動指導」を実施している.近年,司法領域に従事するOTは徐々に増加してきているが,以下に県士会のチームとしてかかわる新たな活動のかたちについて紹介する.
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