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特集 刑務所における作業療法士たちの挑戦
長期刑受刑者への作業療法士の実践
Occupational therapy practice for long-term prisoners
渡邉 洋紀
1
,
香山 明美
2
Hiroki Watanabe
1
,
Akemi Kayama
2
1宮城刑務所 矯正処遇部
2東北文化学園大学
pp.1419-1423
発行日 2025年12月15日
Published Date 2025/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091513540590131419
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Key Questions
Q1:長期刑受刑者に対する作業療法士の視点や活動の特徴とは?
Q2:刑務所ではどのように多職種連携を行っているか?
Q3:刑務所における作業療法士のかかわりでの課題とは何か?
はじめに
2020年(令和2年)に機能向上作業が開始となり,医療刑務所以外の一般刑務所でも作業療法士が配置され,機能向上作業を実施する刑務所の拡大に伴い,少しずつ増員されてきた.2025年(令和7年)6月より開始された拘禁刑では,個別の能力や状況に合った個別支援を目的としたかかわりが求められている.これまで作業療法士は機能向上作業を中心にかかわってきたが,機能向上作業以外の対象者への多面的評価やアプローチが期待されるようになり,日々模索している状況にある.
また,刑務所によって,収容されている受刑者の特性が違うため,作業療法士も,その特性に合わせたかかわり方が求められている.宮城刑務所は長期刑受刑者が多く,さらに高齢受刑者も多いという特徴がある.本稿では,長期刑受刑者への機能向上作業を中心とした作業療法士の活動を紹介し,今後の課題を整理する.

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