Japanese
English
特集 作業療法と地域包括ケア
作業療法士と地域包括ケア—「地域ケア会議」と「総合事業」における作業療法士の役割
Role of occupational therapists in Community Care Conferences and Comprehensive Business
佐藤 孝臣
1
Takaomi Sato
1
1株式会社ライフリー
pp.1276-1282
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202308
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
Key Questions
Q1:地域包括ケアシステムでの作業療法士の役割は何か?
Q2:地域ケア会議での作業療法士の役割は何か?
Q3:総合事業での作業療法士の役割は何か?
地域包括ケアシステムとは
わが国は2025年には団塊の世代全員が75歳を超える.少子高齢化,人口減少,要支援・要介護者の増加,介護人材の不足,医療費・介護給付の増加といった課題に取り組むことになる.その中で地域包括ケアシステムの構築は急務である.地域包括ケアシステムは,「地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律」で以下のように定義されている.“地域の実情に応じて,高齢者が,可能な限り,住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう,医療,介護,介護予防,住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう”(第二条第一項)(図 11)).
地域包括ケアシステムは高齢者の施策といったイメージが強いが,2018年(平成30年)4月1日施行の「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」のポイントとして国は“地域共生社会の実現に向けた取り組みの推進”等を掲げており,高齢者のみならずすべての世代を対象とした地域包括ケアシステムの構築を目指している.そこでOTの地域包括ケアシステムへの関与は,すべての世代,医療や介護,予防等のさまざまな領域へのかかわりが必要となるが,今回は筆者がかかわっている「地域ケア会議」,「総合事業」でのOTの役割を述べてみたい.
Copyright © 2020, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.