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特集 脳性麻痺児者への作業療法—現在,過去,そして,未来を拓く
成人期,高齢期となられた脳性麻痺者への作業療法の実際
Occupational therapy of adult and aged with cerebral palsy
小林 昭典
1
Akinori Kobayashi
1
1北海道療育園
pp.124-129
発行日 2020年2月15日
Published Date 2020/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201998
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Key Questions
Q1:成人期以降の脳性麻痺者の施設生活の状況は?
Q2:成人期以降の脳性麻痺者に対する作業療法に必要な視点は?
Q3:脳性麻痺者がよりよい生活を送るために必要な支援は?
はじめに
北海道療育園は,重度の肢体不自由と重度の知的障害のある重症心身障害児(者)が利用する施設として1969年(昭和44年)に北海道旭川市に開園し,2019年(令和元年)で50年を迎えた.当園の事業は,医療型障害児入所施設,療養介護,短期入所,通所支援事業所(生活介護,放課後等デイサービス),訪問看護等がある.
入所利用者(以下,利用者)は現在335名,年齢は1〜78歳(平均年齢は46.8歳)であり,高齢化が年々進んでいる(図 1).また,2019年11月現在,大島の分類1)の1〜4に該当する利用者は281名おり,障害状況も重度化する傾向にある(図 2).このように利用者の状態像が変化するなか,当法人基本理念の「健康で文化的な支援」,「利用者が主人公になる支援」に取り組んでいる.
現在,リハ科にはOT 7名,PT 8名,ST 5名が配置されている.当法人には利用者の生活支援に向けた自助具や姿勢保持具の製作を行う補装具事業所TOOL BOXに3名の職員がおり,リハ科との協業を密に行っている.
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