内科医のための小児診療の手引き
児童・生徒に多い症状
巷野 悟郎
1
1都立駒込病院小児科
pp.458-459
発行日 1971年4月10日
Published Date 1971/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203577
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学校身体検査の結果から診察を求められる場合
学校身体検査は毎年定期的に行なわれて,異常がチェックされる.この際,文部省が定めた身体検査項目があるので,とくにこれを重点において観察するが,それ以外にもいろいろの症状の発見されることがある.そして,その際発見される症状は,すでに本人あるいは家族も気づいていて,診察,治療をうけていることもあるが,なかにはそのとき初めて指摘されたということもある.また医師が外観的な診察で異常を認めないとしても,担任教師から,日常の学校生活を通じて団体行動についていけないこどもであることを指摘されることがある.例えば疲れやすいこどもであるとか,病気しがちで欠席日数が多いとか,教師の目から見た健康のチェックの結果が報告される.
このようにして,医師と教師とによってこどもの健康状態が把握されると,その結果は家庭に報告され,そのうちの多くのものは病院・診療所へ診察を求めることになる.
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