Japanese
English
症例報告
頭部と眼球の協調運動再獲得が頸部痛の改善につながった1症例
A Case of coordinated movement re-acquisition of the head and the eye is led to the improvement of neck pain
塚田 遼
1
,
高木 泰宏
1
,
上田 将吾
1
,
山中 真司
1
,
加藤 祐一
1
Ryo Tsukada
1
,
Yasuhiro Takagi
1
,
Shogo Ueda
1
,
Shinji Yamanaka
1
,
Yuichi Katoh
1
1結ノ歩訪問看護ステーション
キーワード:
頸部痛
,
協調運動
,
眼球運動障害
Keyword:
頸部痛
,
協調運動
,
眼球運動障害
pp.421-425
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201676
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Abstract:頸部痛者に対する頭部と眼球の協調性に着目した介入方法を報告する.対象者は左ワレンベルグ症候群を呈した女性.頸部痛により生活行為と就労が困難となっていた.また左側に偏倚する眼球運動障害により,自覚的頭部位置と客観的頭部位置に誤差が生じていた.眼球運動障害による影響を取り除くために,視野を制限した状態と制限しない状態とで自覚的頭部位置に誤差を生じさせた.その誤差を利用して自覚的頭部位置の誤差学習を図った.介入開始時は,自覚的頭部位置と客観的頭部位置の誤差を自覚できていなかった.しかしそれが自覚可能となるにつれて,自覚的頭部位置と客観的頭部位置の誤差が減少した.3カ月間介入を実施した結果,頭部と眼球の協調性は改善し,頸部痛の軽減を認めた.頭部と眼球の協調性に着目した介入が,頸部痛に対する有効な治療の一つとなる可能性が示唆された.
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