Japanese
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研究と報告
幼児のための協調運動評価尺度の開発—信頼性・妥当性の検討
Development of the motor coordination evaluation scale for children—Validity and Reliability
松田 雅弘
1
,
新田 收
2
,
古谷 槙子
3
,
池田 由美
2
Tadamitsu Matsuda
1
,
Osamu Nitta
2
,
Makiko Furuya
3
,
Yumi Ikeda
2
1植草学園大学保健医療学部理学療法学科
2首都大学東京健康福祉学部理学療法学科
3京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
1Department of Physical Therapy, Uekusa Gakuen University
2Department of Physical Therapy, Faculty of Health Sciences, Tokyo Metropolitan University
3Department of Human Health Science, Graduate School of Medicine, Kyoto University
キーワード:
協調運動
,
幼児
,
評価尺度
Keyword:
協調運動
,
幼児
,
評価尺度
pp.955-960
発行日 2015年10月10日
Published Date 2015/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200391
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要旨 【目的】発達障害児の協調運動障害が指摘されているが,幼児を対象とする協調運動を評価する方法はなく,障害像を正確に把握できない.そこで,協調運動評価尺度を開発し,定型発達児を外的基準として評価基準の妥当性を検討した.【対象】対象は定型発達の幼児46名(平均年齢4.7歳)とし,うち13名(平均年齢4.5歳)には同じ評価を再度実施した.【方法】協調運動評価尺度は投球,捕球,蹴球に関する24項目(82点)により構成され,各運動時の協調性を点数化した.分析は年齢との関連性を求め,信頼性級内相関係数(intraclass correlation coefficient;ICC)を用いて検討し,内的整合性Cronbach'sのα係数で検討した.【結果】年齢と獲得得点の間にr=0.85と強い関連性を示した(p<0.01).信頼性の検討を実施した結果,ICC(1,1)は0.95(95% CI=0.84〜0.98)と高い信頼性があった.またCronbach'sのα係数は0.96であり,高い内的整合性を示した.【結語】開発した評価尺度は,年齢に応じて協調性運動機能に習熟の特性を反映した尺度であること,再評価による信頼性が高いことが示された.
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