特集 回復期リハビリテーション病棟の質—ICFに基づいた作業療法
扉
池田 吉隆
1
,
山本 伸一
2
,
長野 敏宏
3
1医療法人社団 輝生会
2山梨リハビリテーション病院
3御荘診療所
pp.1215
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201498
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特集にあたって
回復期リハビリテーション病棟は,2000年に創設され19年目を迎えている.病床数(届出数)は,毎年右肩上がりで増え続けており,現在8万床を超えている.創設当初,回復期リハビリテーション病棟協会が示した人口10万人に対し50床の目標は,地域格差があるものの全国平均で達成された.すなわち,量的な面ではある程度整った状態となったが,そこで提供されるリハの質はどうであろうか? 診療報酬では,実績指数の導入により,“より早く,より良く”することが求められるようになった.一方で急激な病床増に伴い,若いセラピストも多く所属する傾向になってきた中,昨今では参加・活動に焦点を当てたアプローチが取り沙汰されているが,回復期リハ病棟という限定された環境下でどこまで追求できているのか.また生活の連続性を欠くことなく,対象者の視点に立った回復期のリハが提供できているのか,今一度見直す時期がきているように思われる.
そこで今回,「回復期リハビリテーション病棟の質—ICFに基づいた作業療法」と題して,総論で回復期リハ病棟の創設・発展に尽力されている先生に回復期リハ病棟の変遷から解説していただき,続いて現場で活躍しておられるOTの方々に,国際生活機能分類(ICF)の生活機能レベル(心身機能・構造,参加,活動)別に,現場で実践されている作業療法を事例も交えてわかりやすく述べていただいた.
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