特集 訪問看護ステーションと作業療法—看取りも含めて
扉
関本 充史
1
,
長野 敏宏
2
,
山本 伸一
3
1株式会社リニエL
2御荘診療所
3山梨リハビリテーション病院
pp.445
発行日 2023年5月15日
Published Date 2023/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203363
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特集にあたって
地域包括ケアシステムが深化する中,在宅医療の推進も一層進められている.その役割としては,円滑な退院支援,日常の療養支援,急変時対応,看取りの4つが挙げられている.その一翼を担う訪問看護ステーションは,在宅医療だけでなく介護との橋渡しの役割もある.ひとことで在宅医療といっても対象者は,医療的ケアが必要な人や,中重度者,精神障害者,医療的ケア児等,多様である.緩和ケアでは,医療的ケアだけでなく,在宅でその人らしく最期を迎えられるよう支援する.その支援は,活動と参加を状態像に合わせてできるようにするだけでなく,ご本人の意思がどこにあるのか,その意思がどのような作業で表現できるのか,ご本人に加えてご家族の意思をも考えていくことが必要である.それが,在宅医療でのOTの役割であり,訪問看護ステーションでのOTの役割ではないかと考え,今回の企画とした.
ご本人への作業療法はもちろんのこと,ご家族への支援,さらには医師や看護師からOTへ求める役割も執筆していただいた.明日からの作業療法へ活かしていただき,ご本人らしく最期を迎えられ,その後ご家族が生きていける作業療法とは何か,あらためて振り返る機会となれば幸いである.
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