連載 食べる楽しみを支える・第4回
「その介助法で大丈夫?」OTが知っておくべき一般的食事介助技術
佐藤 彰紘
1
Akihiro Sato
1
1目白大学
pp.1160-1164
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201479
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はじめに
食事の介助摂取者に対する作業療法介入で中心になるのは,食事姿勢や道具の選定等,自力摂取の場合と同様です.しかし,異なる点もあります.
1つめは,介助摂取には患者さんの上肢や体幹の運動がほとんど必要ないということ.自力摂取では摂食動作に伴う上肢や体幹の運動が必要であり,それを前提とした姿勢調節や動作指導が求められますが,介助摂取ではそれらが不要です.
2つめは対象者の基本的な活動能力.食事動作はADLの中でも特に運動強度の低い動作です1).その動作が自力では困難になった患者さんですから,自力摂取者よりも心身機能・体力の低下が著しい人が圧倒的に多くなります.そのため,食事介助においてはこの体力等の低さも考慮しなければなりません.
本稿では,体力が低下した介助摂取の患者さんが安楽に,かつリラックスして食事時間を過ごすための一般的な食事介助方法について,OTがかかわりやすい部分を中心に解説します.
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