Japanese
English
特集 身体障害のある方の運転を再考する
—支援の実際②—脊髄損傷者の自動車関連動作
Motor related action of spinal cord injured person
對間 泰雄
1
,
玉垣 幹子
1
,
松本 琢麿
2
Yasuo Tsushima
1
,
Mikiko Tamagaki
1
,
Takuma Matsumoto
2
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
2厚生労働省老健局高齢者支援課
pp.1124-1129
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201470
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Key Questions
Q1:脊髄損傷者にとっての自動車運転とは?
Q2:自動車関連動作とADL動作との関連性は?
Q3:頸髄損傷者の自動車訓練の実際は?
はじめに
近年のバリアフリー化に伴い,車いすで利用できる環境も整備されているが,車いすユーザーである脊髄損傷者の中には,通勤時間帯が混雑する,車いすの経路では遠回りになる等の問題により,自動車運転を希望する者が多い.神奈川県総合リハビリテーションセンター(以下,当センター)は,脊髄損傷専門病棟と障害者自立支援施設を有し,今まで40年以上にわたって脊髄損傷者の自動車運転支援をしてきた1).頸髄損傷者の自動車運転獲得に向けたリハは,両施設にて年単位でのかかわりとなることも多い.脊髄損傷者の自動車運転に携わるOTは,自動車関連動作に必要となる身体的な要素とともに,ADL動作との関連性も踏まえておく必要がある.また,身体面だけでなく,自動車や車いすといった環境面にも配慮しながら支援をしていくことが求められる.本稿では,頸髄損傷者の自動車運転について,運転可能となる損傷レベルを踏まえたうえで,日常生活動作との関連性,実際の介入方法について述べる.
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