特集 身体障害のある方の運転を再考する
扉
藤田 佳男
1
,
江藤 文夫
2
,
澤 俊二
3
1千葉県立保健医療大学
2国立障害者リハビリテーションセンター
3金城大学
pp.1113
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201467
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特集にあたって
2017年版(平成29年版)の運転免許統計(警察庁交通局運転免許課)によると,約20万件の身体障害者用車両や義肢使用の条件付き免許が交付されており,免許保有者が多い都道府県では1万人以上の身体障害者が運転免許を保有している.本誌では運転に関して2002年(平成14年),2015年(平成27年),2017年に特集,2011年(平成23年)に連載が掲載されているが,その多くは脳卒中や認知機能(高次脳機能)障害に焦点が当てられている.また近年の学会では運転関連演題は増加しているものの,身体機能に焦点を当てた報告は少ない.われわれは,運転に必要な認知・予測・判断に続く「操作」の部分について専門的な評価,指導を行い,発展させているであろうか?
これらの疑問を基に本特集では運転支援の歴史を振り返り,身体障害や操作に特化した最新の知見や実践例,および今後を踏まえて自動運転についてご紹介いただくこととした.企画担当としては,パーキンソン病等の神経筋疾患や切断等の,OTによる実践例も紹介いただきたいところであったが,紙幅の都合により次回の楽しみとしたい.
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