特集Ⅰ 作業療法と脳科学Part 2―②精神障害領域
扉
香山 明美
1
,
澤 俊二
2
1宮城県立精神医療センター
2藤田保健衛生大学
pp.867
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001100210
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作業療法の実践と脳科学を結ぶ試みは,非常に重要なことだと思われる.しかし,OTは作業を用いる治療・援助を行うこと,その作業が日常にありふれたものであること,精神障害領域で働くOTが集団活動を運営することに忙殺されてきたこと,などなど理由はさまざまにあるが,OTの実践が脳科学とはほど遠いところにあるように錯覚しているOTが多いのではないかと感じている.
今さら言うまでもないが,人間の動きに脳が関係していないことはない.しかし,脳の働きはすべて解明されているわけでもないし,「脳は解明できない」という脳科学者の言葉もある.その限界を知りながら,作業療法の実践が対象者の脳を,OTの脳を活性化させていることは確かである.その活性化が脳内でどのように起こっているのか,OTによって解明されていく日を願いながらこの特集をお届けする.
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