特集 アイデンティティに迫る—社会的ニーズへの挑戦
扉
二神 雅一
1
,
中村 春基
2
,
澤 俊二
3
1株式会社創心會
2一般社団法人 日本作業療法士協会
3金城大学
pp.889
発行日 2015年8月15日
Published Date 2015/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200325
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特集にあたって
1965年(昭和40年)「理学療法士及び作業療法士法」が成立し,わが国にOTが誕生して50年が経過した.いまさら作業療法のアイデンティティについて問うべきか? という疑問もあるだろう.不変的な意味をもつこの言葉に対して,いまだ議論される背景こそが作業療法の特性ではないかとも思う.
英国オックスフォード大学の研究“The future of employment:How susceptible are jobs to computerisation?”によると,コンピュータ化による失業の確率を計算したところ,対象は米国の労働市場だが,702職種のうちOTは6番目に安泰であるという結果が報告された.コンピュータに取って代わられない理由は,高度な技術を備え,個別性が高く多様性に満ち溢れているからだといえよう.ゆえに「これこそが作業療法だ」と断言することが難しい.
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