特集 がんと作業療法—5年先を見据えた取り組み
扉
島﨑 寛将
1
,
江藤 文夫
2
,
竹内 さをり
3
1大阪国際がんセンター
2国立障害者リハビリテーションセンター
3甲南女子大学
pp.297
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201237
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特集にあたって
がん対策基本法の施行以降,がん患者リハビリテーション料の新設に伴い,がんのリハビリテーション(作業療法)が急速に広まりをみせてきた.一方で,作業療法に関する取り組み(報告)や研究の質の向上が,ここ数年大きな課題となっている.がん対策基本計画,がん対策加速化プラン等の政策や,現状のがんの作業療法の課題を鑑みて,本特集では今後5年間にがんの作業療法において進めるべきポイントに焦点を当てた.
「就労支援」,「希少がん」,「世代別(AYA・高齢者)対策」においては,国が掲げる大きな課題であるが,作業療法に関する取り組みや報告はまだ少ない.そのため,それぞれの領域でOTが担うべき役割は何かを共有し,その取り組みを前に進める道を模索したい.また,QOL評価については,作業療法の効果を示すうえで必須ともいえる側面であるが,一部のOTはQOLとは何かを十分理解できておらず,その評価をうまく用いることができていない.本特集でQOLについて学び,作業療法を表現できるツールとして活用してもらいたい.
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