特集 地域で役立つOTになるために—地域ケア会議編
扉
紅野 勉
1
,
中村 春基
2
,
竹内 さをり
3
1池端病院
2日本作業療法士協会
3甲南女子大学
pp.367
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200898
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特集にあたって
厚生労働省は2015年度(平成27年度)の介護保険制度改正の際に,地域包括ケアシステムの構築に向けて充実すべき地域支援事業として,①在宅医療・介護連携の推進,②認知症施策の推進,③地域ケア会議の推進,④生活支援サービスの充実・強化を挙げた.また,地域包括ケア研究会が地域包括ケアシステムを「植木鉢」のイラストに模式化していることは周知の通りである.そして,OTが生活行為向上マネジメントを実施する際は,この植木鉢を構成する要素を意識したプロセスが大変重要だと私は認識している.さらに,各自治体が地域包括ケアの実現を目指す中,リハ専門職が果たすべき役割への期待が拡大していることも感じている.とりわけOTは医療と介護の両面を理解する視点をもち,本人・家族の思いに寄り添いつつ,保健や福祉等,多職種協働する職種として認識されはじめているし,そうあるべきであると思う.
本特集では,地域ケア会議の概要,地域ケア会議に参加する際の心構えと留意点,地域ケア会議と多職種協働,地域ケア会議と作業療法等について,さまざまな立場から解説いただいた.地域ケア会議を経験しているOTはいうまでもなく,これから参加するOTにはぜひとも参考にしていただき,会議の場での活躍を期待している.
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