特集 高次脳機能障害の作業療法—医療・介護・福祉の各視点から
扉
原 麻理子
1
,
江藤 文夫
2
,
竹内 さをり
3
1国際医療福祉大学
2国立障害者リハビリテーションセンター
3甲南女子大学
pp.959
発行日 2024年9月15日
Published Date 2024/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203927
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特集にあたって
高次脳機能障害は「みえない障害」といわれるとおり,その障害像は捉えにくく,支援に難渋する声は多い.まず脳にはさまざまな働きがあり,傷ついた場所によって障害が異なるため,障害像の理解には脳機能の知識が必要となる.さらに症状は周りの人や物といった環境,そして心の状態に左右されるため,家族等周りの人への支援,生活環境の調整,心理サポートが欠かせない.また支援が必要な人には若年層や中年層が多く,ライフステージに応じて復学支援や就労支援が求められる.
多岐にわたって必要な支援に対し,医療保険サービス,介護保険サービス,障害福祉サービスの従事者は,各領域の専門スキルを活かし,互いに連携しながら,対象者個々人に適した支援を展開している.しかし連携の充実度には地域差や施設差があることが指摘されている.
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