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特集 精神科デイケア—現状とこれから
デイケアにおけるリワークプログラムの実践—不知火病院の取り組み
An introduction of the re-work program at a day hospital of Shiranui Hospital
德永 直也
1
Naoya Tokunaga
1
1不知火病院リハビリテーションセンター
pp.1273-1279
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201130
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Key Questions
Q1:リワークプログラム(医療リワーク)とは?
Q2:リワークの現状〜復職準備・判定におけるポイントと課題とは?
Q3:リワークフィールドにおいてOTが果たすべき役割とは?
はじめに
昨今,“リワーク”という言葉をメンタルヘルスの分野で耳にされた読者も少なくないのではないだろうか.秋山ら1)によると,リワークについて英語ではre-workと書き,return to workを略したものとしている.つまり,「うつ病等の病気のために休職に至った患者が再び労働(職場)に戻ること,病気を再発させることなく労働を継続していくこと」を意味しているといえる.そしてその支援のための種々の取り組みを“リワークプログラム”と呼ぶ.
周知の通り,1998年(平成10年)に急増した自殺者数は以降,年間3万人を超える高い水準で推移する時代が続いたが,2012年(平成24年)に入ってようやくその数を減らしはじめている.しかしながら,なおも年間2万人以上の自殺者が存在し,そのうちの有職者(自営等含む)は4割に迫るともいわれる2).このような情勢を背景に,2015年(平成27年)12月には50人以上の職場におけるストレスチェック制度もスタートしたが,その影響も相まって精神科受診者の増加も予測される等,これまで以上にリワークに大きな期待が寄せられることになると思われる.
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