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特集 精神科デイケア—現状とこれから
精神科デイケアにおける早期介入アプローチ
Early intervention approach at a day care treatment center
田中 友紀
1
,
舩渡川 智之
1
,
根本 隆洋
1
,
水野 雅文
1
Yuki Tanaka
1
,
Tomoyuki Funatogawa
1
,
Takahiro Nemoto
1
,
Masafumi Mizuno
1
1東邦大学医学部精神神経医学講座
pp.1267-1272
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201129
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Key Questions
Q1:精神医療における早期介入の潮流は?
Q2:早期介入の意義は?
Q3:デイケア「イルボスコ」における介入の実際は?
はじめに
近年,精神疾患に罹患した方への早期リハが重要視され,関心が高まっている.統合失調症をはじめとする慢性化しやすい精神疾患は,いったん罹患すると学業の中断や就業等の社会参加の遅延,家族や仲間等,集団における社会的スキル不足等,社会生活上のさまざまな困難を抱え込んでしまうことがある.さらには精神疾患に罹患したという自己に対するスティグマが自己評価の低下につながり,速やかな回復をいっそう困難なものにしている1).
これらを克服していくために,東邦大学医療センター大森病院精神神経科では,10年前に15〜30歳の若者に特化した通所型早期精神病ユニット「イルボスコ」を開設し,若者にとって受診しやすく継続的な治療が可能な環境の整備を進めている.今回はその実践を紹介する.
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