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特集 精神科デイケア—現状とこれから
居場所型デイケアに求められる多機能性
The importance of multifunctionality for Day-Care in local community where patients belong to
板垣 徹
1
Toru Itagaki
1
1島松病院
pp.1280-1285
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201131
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Key Questions
Q1:居場所型デイケアの機能とは?
Q2:居場所型デイケアのかかわりで重要な視点は?
Q3:居場所型デイケアの今後の課題は?
はじめに
近年,精神科デイケアでは,疾病や目的,アプローチの特徴を明確にした取り組みが注目されている(例:思春期デイケア,リワークのためのデイケア等).その一方で,疾病や病気が多様な通所者に対して,支持的精神療法を中心として継続的に地域生活支援を行っている,いわゆる“居場所型”のデイケアもある.デイケアはそもそも居場所の機能を内包した集団を用いた外来治療である1).また,多様な見方,機能をもつことが自然なのである2)との主張もあった.島松病院(以下,当院)精神科デイケアも居場所型デイケアの一つといえるが,通所者中心の支援に重点を置き,“居場所”としての機能を基盤にもちつつも,就労支援や入院対応等,通所者個別の必要性に応じて支援してきた.本稿では地方都市における“居場所型”デイケアの取り組みについて症例を通して振り返り,多様なデイケア機能や支援遂行の視点,今後の課題を再考する.
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