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特集 緩和ケアを通じてみる作業療法の世界
緩和ケアを通じてみる作業療法の世界
Occupational therapy from a viewpoint of palliative care
島﨑 寛将
1
Hiromasa Shimazaki
1
1大阪国際がんセンター
pp.882-885
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201025
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Key Questions
Q1:緩和ケアの対象者とは?
Q2:作業療法の対象者が経験する苦痛とは?
Q3:緩和ケアの視点からみた作業療法の役割とは?
緩和ケアという概念
緩和ケアとは,その定義(表11))にもあるように,対象者(患者・家族)の「トータルペイン(全人的苦痛)」に焦点を当て,その苦痛を緩和・予防し,QOLの改善を図るアプローチをいう.また,緩和ケアは終末期に限ったものではなく,単に症状の緩和だけを目的とするものではない.トータルペインは,身体的苦痛,精神的苦痛,社会的苦痛,スピリチュアルな苦痛の4つに分類され,日常生活における制限(動作,活動)も身体的苦痛の中に含まれる(図12)).それぞれの苦痛は互いに影響し合うものであり,対象者の苦痛が多種多様であるために,緩和ケアでは多職種によるチームアプローチが重要となる.
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