特集 緩和ケアを通じてみる作業療法の世界
扉
島﨑 寛将
1
,
澤 俊二
2
,
山本 伸一
3
1大阪国際がんセンター
2金城大学
3山梨リハビリテーション病院
pp.881
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201024
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特集にあたって
緩和ケアは対象者とその家族のトータルペイン(身体的苦痛,精神的苦痛,社会的苦痛,スピリチュアルペイン)の予防,緩和を図り,QOL向上を図るためのアプローチをいう.すなわち,緩和ケアとは特定の療法を示すものではなく,症状管理だけを指すものでも,終末期に限った概念でもない.
緩和ケア対象の代表的な疾患である「がん」は,わが国では2人に1人がかかり,高齢化とともに罹患率は年々増加傾向にある.そのため,対象者の療養先も一般病院のみならず,療養型病院や在宅,高齢者施設にも及ぶ.精神科病院に入院中のがんを患う患者も増加しており,緩和ケアは,もはや一般病院だけで求められるものではなくなっている.
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