特集 作業療法士による看取り
扉
三木 恵美
1
,
澤 俊二
2
,
西出 康晴
3
1広島大学大学院
2金城大学
3倉敷中央病院
pp.207
発行日 2020年3月15日
Published Date 2020/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202021
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特集にあたって
団塊の世代が後期高齢者となる2025年は,多死社会のスタートといえる.2018年(平成30年)には老衰が,脳血管疾患・肺炎を抜いて,がん・心疾患に次ぐ死因の3位に浮上した.今後は老衰が三大死因の一つになると予想される.
死に至る過程は4つに大別される.突然死,週単位で機能低下するがん等の末期疾患,寛解・増悪を繰り返し数カ月かけて機能低下する臓器不全,数年かけてゆっくりと機能低下する老衰や認知症を含むフレイル,である.突然死以外はいずれもOTが深くかかわる対象である.どの段階からが終末期や看取りなのか区分することは難しいが,OTはこうした対象者の生活をみるその先に,人生の最終過程である死を視野に入れつつ,作業療法を展開しているものと思う.
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