特集 患者の主体性を支える作業療法
扉
中村 春基
1
,
香山 明美
2
1一般社団法人 日本作業療法士協会
2みやぎ心のケアセンター
pp.973
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200688
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
特集にあたって
人は1人では生きていけない.また,人は作業なしでは生きていけない.作業を行うことで,自分らしさを確認し,生きる糧を得,役割や価値,自己と他者等,社会人として・個人としての存在を自覚できる.その中でのOTの役割は,「作業」の保障につきる.「ひとは作業をすることで元気になれる」という作業療法の理念は普遍的であり,OTは,それを具現化できる人材であり続けなければならない.
さて,作業療法が日本に誕生して50年が経過する.この間,作業療法を取り巻く環境は激変した.人口構造の変化,地域格差,経済状況,グローバル化,法制度等々,さまざまな要素が重なり,将来を予測することは容易でない.その中にあって,「地域包括ケアシステム」の推進は次世代の社会保障の基幹となる施策である.OTも,積極的に社会保障の一翼を担っていかなければならない.
Copyright © 2016, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.