特集 テクノロジーの活用で変わること
扉
山田 太一
1
,
中村 春基
2
,
西出 康晴
3
1介護老人保健施設アイリス
2千里リハビリテーション病院
3倉敷中央病院
pp.179
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203699
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
特集にあたって
日本では,後期高齢者の急増に比例し,医療・介護分野の役割が高まる一方,現役世代の減少に伴い,少ない人員でも高い水準のサービス提供が求められている.このような状況の中で,業務の効率化や生産性向上,自立支援等のためにロボットやICTの活用が進められている.スマートフォンや自動車,家電製品等に用いられるセンサー技術やAI等のテクノロジーは日進月歩で進化し,われわれの暮らしに取り入れられている.医療介護業界でもさまざまなテクノロジーが導入されているが,まだ徐々に普及しつつある段階である.また,ロボットやICTを導入するだけでは,直接的な問題解決に至らないことや,機器に慣れるまで時間がかかること,使用者の不安等から導入されても持続されないこともあり,活用までのプロセスの大切さを感じている.
テクノロジーは,今後もさらに驚異的に進化し,われわれの生活も変化していくことが確実である.将来的に作業療法士は,対象者の大切な作業を支援するために,適切なテクノロジーを選定し,マネジメントする役割が今以上に求められるのではないかと予想する.そのような未来を見据え,作業療法士として,ロボット,ITへのリテラシーを高めておくことは必須であろう.これらのことを踏まえ,本特集では最近のトピックスや現場で実践している内容,今後の可能性等について執筆いただいた.作業療法士や他職種がかかわる対象者の暮らしを豊かにしていくための,参考や助けとなれば幸いである.
Copyright © 2024, MIWA-SHOTEN Ltd., All rights reserved.