特集 知的障害児者への作業療法—支援スタイルの現在と未来
扉
松本 政悦
1
,
中村 春基
2
,
西出 康晴
3
1よこはま港南地域療育センター
2日本作業療法士協会
3倉敷中央病院
pp.1225
発行日 2021年10月15日
Published Date 2021/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202725
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特集にあたって
本誌54巻2号では脳性麻痺児者への作業療法の歴史を振り返り,残されている課題を検討する特集が組まれた.今回は発達分野作業療法のもう一つの柱である,知的障害児者(発達障害児者および重度重複障害児者も含む)への支援について特集する.
知的障害児者を巡る社会情勢は大きく変動している.学校教育においては,発達障害児の存在が広く認知され,個別支援教育がクローズアップされている.2012年(平成24年)の児童福祉法改正に伴い,児童発達支援事業所や,放課後等デイサービスが全国に多数開設された.多くの知的障害児がこれらを利用しており,登下校や放課後,休日・余暇の過ごし方が大きく変化している.OTがこれらの事業所に雇用される機会も増加しているが,その一方で,一人職場で先輩から学ぶ機会がない,OTとしてのアイデンティティがもちにくい,等の現場の声もよく聞く.
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