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特集 患者の主体性を支える作業療法
総論:作業療法士が患者の主体性を支える意義
How can occupational therapist support the initiative of patient ?
田中 順子
1
Junko Tanaka
1
1川崎医療福祉大学
pp.974-976
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200689
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Key Questions
Q1:そもそも患者を支える主体性とは?
Q2:いわゆる患者の主体性を支えるとは?
Q3:はたして患者の主体性を支える意義はあるのか?
そもそも主体性とは
患者の主体性を尊重することは,今では何人も疑わない医療界の常識と考えられている.当然ながら作業療法の世界でも例外ではない.だが,あらためて考えてみると,そもそも「主体性」とは何なのだろうか?
人には主体性があるという前提であらゆることが議論されていたのが近代であるが,哲学では,Spinoza1)は人間には自由意志などないと言い,Heidegger2)は意識をもって自ら生き方を決定することの重要さを論じ,Sartre3)は人間は自由という刑に処せられていると述べた.
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