増刊号 実践に役立つ! 生活行為向上マネジメント
第2章 疾患別実践例
6 —骨関節疾患例(地域)—「簡単なおかずを自分でつくる」を目標に自宅での料理が可能となった事例
宮本 香織
1
Kaori Miyamoto
1
1株式会社らそうむ 良創夢デイサービスセンター飯塚店
pp.831-835
発行日 2016年7月20日
Published Date 2016/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200657
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はじめに:事例紹介
A氏,80代,男性.転倒による腰椎圧迫骨折.30歳時,転倒による頭蓋骨骨折,右膝ボルト挿入,右大腿骨骨折の既往がある.要介護度は要支援2,障害高齢者の日常生活自立度はJ2,認知症自立度はⅠである.家族構成は,妻は入院中,長男と孫と三人暮らしとなっている.長女は他県,次男は県内に在住している.キーパーソンは長男である.同居の長男と孫は働いており,帰りは20時過ぎになることも多い.
再三の転倒により動作時の腰痛は持続しており,コルセットを着用していた.ADLについて,屋内移動は独歩にて自立,屋外移動はシニアカーにて移動,歩行は不安定であるが「体裁が悪い」と杖は使用せず独歩で移動していた.排泄,更衣,入浴,食事,整容は自立している.IADLについて,改訂版Frenchay Activiteies Index(FAI)は16点である.料理に関しては,炊飯とインスタントの味噌汁をつくることは実施していたが,おかずは長男が買ってきており,自分でつくることはなかった.買い物は息子が実施していた.洗濯は自立しており,掃除は1週間に1回程度の掃除機かけは実施していた.週に2回程度入院中の妻の見舞いに,病院にシニアカーで通っていた.
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