連載 手のリハビリテーション・第4回
PIP関節臨床編 この症例に対してどのように治療を進めていくか?—若手とベテランの観点
やさき きよし
1
,
田口 真哉
2
,
古畑 翔太郎
3
Kiyoshi Yasaki
1
,
Shinya Taguchi
2
,
Shotaro Furuhata
3
1目白大学
2丸の内病院
3諏訪湖畔病院
pp.352-355
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200536
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はじめに
これまでに,PIP関節の運動環境・運動域の確保のため,一般的な臨床問題を提示し,徒手的治療とその理論的な背景を説明してきた.今回は若いセラピストが臨床例を挙げ(症例1,2:田口,症例3:古畑),その治療の流れの中で,徒手的治療の活用方法を紹介し,ベテラン(やさき)が意見を述べる.
常に,各症例は治療訓練で関節を動かせる環境を整えておくことが重要で,日々の努力が必要となる.特に脳血管障害後の麻痺手は関節拘縮を引き起こさないことが原則である.今回は,努力をしても関節拘縮が生じやすい症例や,中枢性疾患の症例を挙げ,どのような治療訓練(徒手的治療)を行ったかを紹介し,どのようにしたらより効果的な治療ができるか考える.
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