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特集 内部障害への作業療法—リスク管理に留意して
内部障害リハビリテーションにおけるリスク管理
Risk factor management in the rehabilitation for visceral impairment
上月 正博
1
Masahiro Kohzuki
1
1東北大学大学院 内部障害学分野
pp.214-220
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200502
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Key Questions
Q1:心臓リハの適用と禁忌は何か?
Q2:呼吸リハの適用と禁忌は何か?
Q3:内部障害患者における作業療法時のリスク管理で留意する点は?
はじめに
身体障害者数は,視覚障害,聴覚・言語障害,肢体不自由者数がほぼ横ばいであるのに対して,内部障害者数の占める割合は増加している1).内部障害者数の増加は2001〜2006年(平成13〜18年)までの5年間の身体障害者数増加分の93%を占めるほど驚異的であった1).OTがリハに関する診療報酬制度上でも心大血管疾患リハや呼吸器疾患リハにかかわれるようになった現在,内部障害リハは,OTを含めたリハ関連職種が精通すべき基本領域になったといえる2).
OTは,内部障害リハで,廃用症候群の改善,家事動作や階段歩行等での息切れを減らす方法の指導,環境改善等,多くの役割を担える.ただその前提として,呼吸・循環・腎・代謝疾患の病態生理と障害,心電図,呼吸機能検査,血液ガスデータ等の基本的理解が必要である.その一環として今回は,内部障害リハ,特に,心臓リハ,呼吸リハ,腎臓リハにおけるリスク管理に関して概説する.
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